お世話になっております、清光です。
引越営業を10年、見積は1万5000件以上こなしております。
その経験を活かして、皆様に引越に関する有益な情報をお送りできればと思い、日々投稿活動をしております。

「引越しって、やっぱり名前を知ってる大手に頼めば安心だし、結局そんなに変わらないでしょ?」。そう思って、大手だけに見積もりを頼んでいませんか?

結論から言うと、同じ条件なら中小のほうが安く出ることがほとんどで、差は1.2倍から2倍近くまで開きます。この記事では、なぜそうなるのか、大手を選ぶべき人は誰か、そして見積もりを取るときに何を言えばいいのかを、営業の実務からお伝えします。

自宅から引越し会社へ電話で見積もりを取る様子
近場・単身なら電話1本で見積もりが済む

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同じ条件なら、中小が安い。差は1.2倍から2倍近く

私の経験上、同じ荷物・同じ日程で相見積もりを取ると、9割以上のケースで中小の引越し会社のほうが安く出ます。これは業界では当たり前の感覚です。

差の大きさは、だいたい1.2倍から、2倍にはいかないくらいです。中小が8万円なら大手は10万円から15万円くらい、という幅だと思ってください。近場の単身でも、家族の引越しでも、この倍率の感覚はあまり変わりません。金額が大きい家族の引越しほど、差は万円単位で開きます。

「中小が安い」というより「大手が高い」

理由を聞かれると、広告費だとかコールセンターだとか、いろいろ説明はできます。ただ、営業の実感を正直に言うと、中小が特別に安いのではなく、大手が高すぎるのだと思っています。

同じトラック、同じ人数、同じ作業をしても、大手の見積もりは中小の1.2倍から2倍近くになります。それだけ乗っているものがある、ということです。

もう一つの差は「回送」

料金にはっきり乗るのが、トラックの回送距離です。あなたの家の近くに営業所がある会社なら、車庫から現地までが近く、その移動コストが乗りません。遠方の会社は、空車で走る距離のぶんが上乗せされます。

だから中小を探すときは、「引越し ◯◯(お住まいの地名)」で地図検索して、営業所が近い会社を当たるのがコツです。会社の大小より、営業所の近さのほうが料金に効きます。

大手が有利になる場面は、長距離だけ

「じゃあ全部中小でいいのか」というと、一つ例外があります。長距離の引越しです。

大手は各地に拠点や中継便を持っていて、他のお客様の荷物と混載する、帰り便に載せる、といった調整ができます。だから県をまたぐ数百km級の移動では、大手のほうが安くなる傾向があります。長距離なら、大手を1社は必ず候補に入れてください。

逆に同じ市内・近隣なら、中小中心で十分です。

大手と中小の見積もり金額を並べて比較する手元

大手を選ぶべき人、中小でいい人

営業として正直に線を引くと、こうなります。

大手を選ぶべき人は、「大手だから」という安心感にお金を払いたい人です。それ自体は悪いことではありません。ただ、その安心感の中身が何なのかは知っておいてください。

作業員の質は、大手も中小も変わらない

作業員は、大手も中小も、単発のアルバイトが混じっています。「大手だから正社員のプロが来る」ということはありません。当日の作業の質は、会社の大小ではなく、その日来た作業員と、段取りを組んだ営業で決まります。

補償は運送約款で決まる。大手が特別に手厚いわけではない

ここは誤解が多いところです。引越しの補償は、標準引越運送約款という共通のルールに基づいています。大手だから何でも補償してくれる、ということはありません。逆に、しょうもない小さな傷は放置されて終わり、ということは大手でも起きます。

補償を理由に大手を選ぶなら、その理由はあまり成立しません。

対応の質は、会社ではなく営業で決まる

見積もりから当日までの対応の質は、正直、担当した営業次第です。大手にもいい営業と悪い営業がいて、中小にもいます。電話口での回答の速さ、質問への答えの具体さ、こちらの荷物をどれだけ聞いてくるか。ここを見て決めるのが、会社名で決めるより確実です。

中小のリスクは何か。正直に言うと「倒産」

「中小は当日来ないんじゃないか」と心配される方がいますが、当日来ない、ということはまずありません。予約を受けた仕事に来ないのは、業界では考えにくいことです。

中小の本当のリスクは、倒産です。過去に、引越し会社が倒産して、予約していた引越しの当日にトラックが来なかった、という例が業界で知られています。倒産してしまえば、当然トラックは来ません。

ただ、これは確率の話で、頻繫に起きることではありません。電話で見積もりを取るときに、営業所の所在地がはっきりしているか、質問にまともに答えるか、を見ておけば、ほとんど避けられます。

見積もりは電話で済む? 線引きは「1LDK・2トンロングまで」

近場で荷物が少ないなら、訪問見積もりは要りません。電話1本10分で終わります。

線引きの目安は、1LDKで、2トンロング(15㎥くらい)に収まる荷物量までです。単身の1Kや、荷物の少ない1LDKなら、電話で「荷物はこれくらい」と伝えれば見積もりは出ます。

ただし、1LDKでも荷物が多い方は、電話だけにしないでください。訪問見積もり、または最近はビデオ通話でのリモート見積もりをやっている会社があるので、荷物を見せて見積もりを取るほうが確実です。荷物量が見積もりと違うと、当日に台数や料金の話になり、いちばん揉めます。

相見積もりの取り方。3社の「組み合わせ」で取る

大手か中小かで悩むより、両方を混ぜて相見積もりを取るのが正解です。おすすめの3社の枠がこちらです。

  1. 前回使った会社(あれば)。勝手が分かっていて話が早い。
  2. 大手を1社。長距離ならここが本命候補。近場なら「基準の値段」を知るため。
  3. 近くの中小を1社。地名で検索して営業所が近い会社を選ぶ。

各社に聞くことは、横並びで比べられるようにこの3点で統一します。

聞くことなぜ聞くか
時間はおまかせ(フリー便)にできるか時間を業者に任せると空き枠に入れてもらえるので、料金が下がりやすい
何トン車で来るか荷物量に対して車が大きすぎ・小さすぎがないかの確認
総額はいくらか(税・オプション込み)「基本料金だけ安い」の落とし穴を防ぐ

相見積もりを取るべき理由はこちらの記事でも詳しくお話ししています。

他社の見積額は、隠さずに伝えたほうがいい

相見積もりを取ると、「他社の金額を言っていいのか」と迷う方が多いです。営業の側から言うと、出してもらったほうが助かります。

理由は、余計な交渉をしなくて済むからです。他社の金額が分かれば、業者は自分の見積もりが高いのか安いのかがすぐ分かります。受けられる金額なら受けるし、無理なら無理と言える。金額を隠されると、お互いに探り合いになって、時間だけかかります。

これは値切りの話ではありません。「◯◯社は8万円でした」と事実を伝えるだけで、そこから下げてほしいと頼む必要はありません。業者が受けるか断るかを早く決められる、というだけの話です。

デメリットも正直に書いておきます。金額を先に出すと、業者はその金額に合わせてくるので、業者側がギリギリまで攻めた本当の最安値は出てこないことがあります。ただ、その差を取るために探り合いをする手間と比べれば、出してしまうほうが結局ラクです。

繁忙期はどうか

3月から4月の繁忙期は、どこの会社も料金が上がります。この時期に大手と中小のどちらが安いかというと、やはり中小のほうが安い可能性が高いです。倍率の構造は繁忙期でも変わりません。

繁忙期については、日程のほうが料金に大きく効きます。詳しくは別の記事で書いていますが、大手か中小かより、まず日程を動かせるかを考えてください。

先回りQ&A

Q. 中小って作業やサービスは大丈夫?
→ 作業員は大手も中小も単発のアルバイトが混じっていて、「大手だから上手い」とは限りません。対応の質は会社の大小ではなく営業次第です。電話口での回答の速さと具体さで見てください。

Q. 補償は大手のほうが手厚い?
→ 補償は運送約款で決まるので、大手が特別に手厚いことはありません。小さな傷が放置されることは大手でもあります。

Q. ダンボールは無料でもらえる?
→ 会社によって違います。無料でも枚数に制限がある会社があります。契約前に「何枚まで無料か、足りなくなったらいくらか」を確認してください。

Q. 一括見積もりサイトを使えばラク?
→ 当ブログでは勧めていません。登録した途端に大量の電話がかかってきて、かえって手間が増えます。自分で3社に絞って電話するほうが早くて静かです。

Q. 他社の見積額を伝えたら失礼?
→ 失礼ではありません。営業としてはむしろ助かります。受けられるか断るかがすぐ決まるからです。

まとめ

  • 同じ条件なら中小が安い(経験上9割以上)。差は1.2倍から2倍近く。中小が安いというより大手が高い
  • 料金に効くのは会社の大小より営業所の近さ(回送)。地名で地図検索して近い会社を当たる
  • 長距離だけは大手を必ず候補に。混載・中継で安くなる傾向
  • 作業員の質・補償・対応は大手も中小も変わらない。対応は営業次第、補償は約款で決まる
  • 中小のリスクは当日来ないことではなく倒産。営業所の所在地と受け答えで見る
  • 電話見積もりで済むのは1LDK・2トンロングまで。荷物が多い1LDKは訪問かリモートで荷物を見せる
  • 他社の見積額は隠さず伝える。値切りではなく、余計な交渉をなくすため

こちらの情報が、皆様に役立てたら嬉しく思います。
引越しに関する投稿をお送りしようと思います。
今後とも宜しくお願い致します。

また、皆様からの質問やご意見お待ちしております。

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○下げられることが多い

  • 近距離の引越し(東京↔神奈川など)
  • 処分品が多い引越し(他社は処分料金が高めです)
  • 相見積のお相手が大手の引越会社(大手は料金が高めです)

△正直、下げにくい

  • 長距離の引越し(大手のほうが安いことが多いです)

その場合は「今のお見積りが妥当です」と正直にお答えします。

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