「引越しは何月が安いんですか」——これは見積の場でいちばん多い質問かもしれません。

結論から言うと、いちばん高い時期といちばん安い時期では、同じ荷物でも4〜6倍ちがいます。同じ2トントラック、同じ距離、同じ作業員の数で、です。

この記事では、1年を通していつが高くていつが安いのかを、営業の側から数字でお話しします。月だけでなく、月の中のどこか、何曜日か、といったところまで見ていきます。

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まず結論。ピークは3月下旬から4月初週です

2月から4月末までの動きを、通常期を1倍として並べたものがこちらです。

引越料金は、2月から4月末にかけてこう動きます

通常期を 1倍 としたときの目安。引越営業10年・見積1万5000件の実測です。

  • 2月上旬 1倍
  • 2月下旬 1.2〜2倍
  • 3月上旬 1〜1.5倍
  • 3月中旬 2〜4倍
  • 3月下旬最高 4〜6倍
  • 4月初週 4〜6倍
  • 4月3週 1.2倍
  • 4月末再上昇 1.5〜2倍

同じ3月でも、上旬と下旬で3〜4倍ちがいます。 3月上旬が空くのは、退去が月末に集中するからです。 そして意外と知られていませんが、4月末はまた上がります

ここで見ていただきたいところが3つあります。

  • 3月上旬に谷がある。繁忙期のど真ん中なのに、ここだけ通常期とほとんど変わりません
  • 4月3週でいったん落ちきる。ピークから2週間で1.2倍まで戻ります
  • 4月末はまた上がる。ここはあまり知られていません

3月上旬が空く理由ははっきりしています。賃貸の退去が月末に集中するからです。月末に退去する人は、その少し前には引越せません。だから月の頭が空くんです。

荷物が少なく落ち着いた引越し前の部屋
閑散期は日程にも気持ちにも余裕が生まれます

年間で高い順に並べると

1年を通した順位は、感覚としてはこうなります。

順位
13月下旬がピーク
24月初週まで高く、末にまた上がる
32月下旬から上がりはじめる
49月
512月年末だけ
その他の月どれも同じくらい

ここで1つ、正直にお伝えしておきたいことがあります。「この月だから高い」という決まりがあるわけではありません。

高くなるのは、その会社がたまたま混んでいるからです。埋まってくると値段は上がります。逆に言えば、上位に入っていない月は、どこもだいたい同じです。5月と7月と10月で悩む意味はほとんどありません。

閑散期のなかでも6月については、別の記事でもう少し詳しくまとめています。→ 6月引越しが「年一番コスパ◎」な3つの理由

月の中でも変わります。月末がいちばん高い

月を選んだあと、もう一段階あります。同じ月でも、月のどこかで金額が変わります。

  1. 月末(いちばん高い)
  2. 月初
  3. それ以外(いちばん安い)

これは3月に限った話ではなく、どの月でも同じ順番です。理由は3月上旬に谷ができるのと同じで、賃貸の退去が月末に集中するからです。

逆に言えば、月の真ん中あたりを選ぶだけで、同じ月のなかで安いほうに入れます。日程に数日の余裕があるなら、ここは動かす価値があります。

曜日も効きます。土曜がいちばん高い

  1. 土曜(いちばん高い)
  2. 日曜・祝日
  3. 金曜・祝前日
  4. 残りの平日(どれも同じ)

月曜から木曜のあいだで悩む必要はありません。どれも同じです。「火曜が安い」といった話を聞くことがありますが、少なくとも私の見てきた範囲では差はありません。

平日にゆったり作業する引越しスタッフ

年末年始・GW・お盆はどうなるか

実際のところ
年末高い
年始そもそもやっていません
GW前半は高く、後半は安い
お盆変わりません

意外に思われるのがお盆です。混みそうな気がしますが、実際は普通の時期と変わりません。逆に年始は営業していない会社がほとんどなので、「安いかも」と期待して調べても、そもそも受けてもらえません。

GWは前半と後半で分かれます。連休に入る前に動く人が多いので前半に集中し、後半は空きます。ここは狙い目です。

大安・仏滅で金額は変わりません

これは業界の中にいる人間として、はっきり申し上げておきます。六曜(大安・仏滅)で引越し料金は変わりません。

「大安は混むから高い」「仏滅なら安くなる」と聞いたことがあるかもしれません。私の実感では、そこを気にして日を決める方はごく一部です。少なくとも料金表に六曜の欄はありません。

ではなぜそういう話が出てくるのか。営業がトークのなかで使う話題だからです。「今日は大安なので混んでいまして」と言えば、その金額に理由があるように聞こえます。金額の説明としては成立していません。

仏滅を選んでも安くなりませんし、大安を避ける必要もありません。それより、月末を外すほうがはるかに効きます。

安い時期を選ぶデメリットは、ほぼありません

「安い時期は手を抜かれるのでは」と心配される方がいますが、安いのは単に空いているからです。作業員の人数が減るわけでも、経験の浅い人ばかりになるわけでもありません。

ひとつだけあるとすれば、開始時間を業者に任せる枠を選んだ場合に、着手が遅めになることがあるという点です。それも「安いから雑になる」という話ではなく、その日の組み方の問題です。

まとめ

  • いちばん高い時期と安い時期で4〜6倍。ピークは3月下旬〜4月初週
  • 3月上旬は谷。繁忙期のなかでも通常期とほとんど変わらない
  • 4月末はまた上がる。落ちきったと思って油断しやすい
  • 高い順は 3月 > 4月 > 2月 > 9月 > 12月(年末)。それ以外の月はどれも同じ
  • 月の中では 月末 > 月初 > それ以外。どの月でも同じ順番
  • 曜日は 土曜 > 日祝 > 金・祝前日 > 残りの平日
  • お盆は変わらない。年始はやっていない。GWは前半が高く後半が安い
  • 大安・仏滅では変わらない
  • 安い時期を選んでも、作業の質が落ちることはない

日程に少しでも余裕があるなら、まず月末を外す。次に土曜を外す。この2つだけでも、同じ荷物のまま金額は変わります。

時間の選び方については、こちらでも触れています。→ フリー便で得する人・午前便が正解な人

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